社会保障制度改革

 8月から社会保障制度の仕組みが変わり、一部個人の負担が増えることになりました。介護保険は、収入が多い大企業社員ら1,300万人の保険料が上がります。医療保険では、月々の窓口負担に上限を設ける高額療養費制度で70歳以上の負担上限を引き上げます。年金では、受給資格期間を短縮し、受給資格者を増やす手立てを講じています。
 しかし、改革による財政効果は、医療で950億円、介護で450億円に過ぎません。あわせて1,400億円の削減により、2017年度の社会保障費の自然増を5千億円に抑えています。現役世代の負担増だけではなく、高齢者にも一定の負担増を求めることは前提ですが、結果的にはわずかな国費の節約にとどまっています。膨脹する社会保障費を抑えるためには、小手先の改革ではなく、抜本的な制度改革が必要になります。来年度は、診療と介護の両報酬を同時に見直す年です。医療者にとっては厳しい年になることが予想されますが、社会保障費を抑えるためには致し方ありません。

(2017年7月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。