がんゲノム医療

 がんは遺伝子が傷つき変異して起きます。がんゲノム医療とは、遺伝子解析でどの遺伝子が原因か見極め、それに合う薬を選ぶ手法です。臓器別だったがんの薬物治療は、遺伝子変異のタイプ別が合理的であることがわかってきています。がんゲノム医療は、がん治療の明日の姿を大きく変える可能性を秘めています。
 近年、がんゲノム医療の様々なプロジェクトが展開されています。スクラムジャパンは、国立がん研究センター東病院が全国約200医療機関の参加で進めています。肺がんと消化器がんの患者を対象に、がんの原因となりうる143種(今年4月より161種)の遺伝子変異を無償で調べます。希少な遺伝子変異が見つかれば、新薬の治験に参加することができます。まだ対象となる患者は限られていますが、治験に進めれば自分に合う薬が見つかる可能性があります。

(2017年9月4日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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