がんゲノム医療

 患者の遺伝情報(ゲノム)を網羅的に調べて、最適な治療法を探るゲノム医療が、がん治療に取り入れられ始めてきています。国も本腰を入れて推進しようとしています。国の第3期がん対策推進基本計画に、ゲノム医療は全国どこでも受けられる個別化医療として、推進していく方針が盛り込まれる予定です。厚生労働省は、今年度中に7施設ほどを中核拠点に指定する見通しです。将来の保険適用を視野に、当面は先進医療として実施します。
 厚生労働省研究班の報告書によれば、ゲノム医療の対象になる患者は、1年間に新たにがんと診断される約100万人の患者のうち、最大40万人を見込んでいます。体制の拡大には検査の品質管理が重要です。検査の信頼性や安全性を確保するための認証制度も必要となります。遺伝子解析後にデータを分析し、治療の選択を判断するスタッフの質も求められます。

(2017年7月25日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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