がん新医療の保険適用

厚生労働省の部会は、患者のがん細胞の遺伝子を網羅的に調べ、患者ごとに最適な治療法を探るゲノム医療の遺伝子検査システムについての製造販売を了承しました。近く承認され、対象者は限られますが、来春に公的医療保険が適用される見通しです。がん細胞の特徴に合う薬を選ぶオーダーメイド型医療の普及につながります。がんは遺伝子の異常な働きが原因で起こり、異常のタイプの違いで薬の効き目が変わります。検査はがん細胞の遺伝子100種類以上を一度に調べ、どの遺伝子に変異が起きているかを解析します。患者個々のがん細胞の特徴に合った、治療効果が見込まれる薬を選ぶことになります。
厚生労働省が認めた全国11カ所の中核拠点病院と、連携する135の医療機関で検査ができます。対象は、日本癌学会などがん治療に関連する学会が合同で決めた指針に基づき、固形がんで再発や進行して標準的な治療が受けられない患者、小児がんや希少がんなどの患者に限られます。新たにがんと診断される人は年に約100万人いますが、対象者は初年度で7万~10万人とみられます。


(2018年12月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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