がん治療後の妊孕性に関する指針

 日本癌治療学会は、がん患者が治療後に子どもを持つ可能性を残すための、医療者向けの診療指針を作成しました。がん治療を担当する医師らが、治療による不妊のリスクや治療前の卵子・精子の凍結保存などの情報を、患者に正しく伝え、生殖の専門医との連携を進める狙いがあります。
 指針では、患者はがんの治療が最優先としたうえで、子宮・卵巣、乳腺、泌尿器、子ども、血液、骨軟部、脳、消化器の8つの領域ごとに、生殖機能を温存する治療の対象となる患者や、治療法、妊娠・出産が可能な時期などを解説しています。がん治療が優先でも、情報がない中で子どもに関する自己決定をできなかった人もいます。患者が自己決定するための大事な指針になります。

(2017年7月14日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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