たばこの依存症

 たばこに含まれるニコチンが体中に入ると、脳内物質ドーパミンを無理やり出させます。ドーパミンは、食事で満腹になった時に出るなど、脳が幸せや安らぎを感じることに関わっています。たばこを吸い続けていると、ドーパミンが自力で出せなくなり、たばこを吸っている瞬間にだけ、ドーパミンが出る脳に変化してしまいます。そのため、たばこを吸っている時だけ、安らぎを感じるようになってしまいます。
 吸うのをやめて体内のニコチンが切れると、寂しさや落ち着かなさを感じ、ドーパミンを出そうと再びたばこを吸いたくなる悪循環に陥ってしまいます。ヒトには、もともとストレスに対応する仕組みがありますが、たばこはその働きを弱めてしまいます。

(2017年7月2日 中日新聞)
(吉村 やすのり)

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