よい汗と悪い汗

 暑い日が続いており、汗をよくかきます。汗は、エクリン腺と呼ばれる汗腺から出てきます。全身に約200万~500万個あり、実際に汗を出している能動汗腺はその半分くらいです。生後3年ほどの間に生活した環境によって影響され、暑い国で育った人は寒い国で育った人よりも、能動汗腺の数は多い傾向にあります。汗腺は血管から水分をくみ上げ表皮に排出します。同時にミネラル分も一緒にくみますが、再び血管に戻す働きがあるため、汗は限りなく水に近くなります。
 汗にはよい汗と悪い汗があります。サラリとした汗はサッと乾くよい汗なのに対し、ドロリとした汗は体にまとわりつくのは悪い汗です。日頃から汗腺を使っていないと、機能が衰えていきます。体に必要なミネラル分も一緒に排出してしまい、ドロリとした性質になってしまいます。蒸発しにくいため、気化熱によって体温を下げる働きも鈍くなります。健全な汗腺の機能を取り戻すには、日頃から汗をかく習慣を取り戻すことが大切です。

(2017年8月24日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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