わが国のコロナ対策

コロナ感染の再拡大が収束せず、欧米では都市封鎖も繰り返されています。国際通貨基金によれば、財政支出や金融支援を含む日本のコロナ対策は、2020年度第2次補正予算までの段階で、GDP比35%に達しています。ドイツやイタリアも30%台後半の高水準です。日本は、さらにGDPの1割を超す事業費73.6兆円の追加対策を加え、単純計算でGDP比は5割近くに達しています。米国では、9,000億ドル規模の追加対策で合意し、対策のGDP比は2割を超える見通しです。日本のコロナ対策費は、国際的にみても多額になっています。

コロナに対応する現場ではまだまだ課題が多く、病院では重症患者などを受け入れる病床が不足し、医師や看護師の負担も高まる一方です。コロナ対策予算では執行が遅れているものもあります。病床や宿泊施設の確保などに使う都道府県向けの交付金は、第1次と第2次の補正などで2.7兆円を計上しています。しかし、医療現場に届いたのは8,000億円に過ぎません。予算の効率的な執行とともに必要なのは、無駄遣いの監視です。規模ありきで事業が積み上がると、必ずしも必要ではない事業にお金が回る事態が増えかねません。
2021年度予算案においては、新型コロナウイルス感染症への対応に2020年度第3次補正予算案と合わせて対策費を確保します。感染の拡大防止のためにワクチンの接種体制を整えるほか、逼迫する医療提供体制を強化するなど、2年目を迎えるコロナ対策の充実を図ります。

(2020年12月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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