インフルエンザの予防

 インフルエンザや多くの風邪は、ウイルスが原因です。ウイルスの感染経路は3つあります。空気中にある、ウイルスそのものを吸い込む空気感染、ウイルスの付いた手で口や鼻を触ることによる接触感染、ウイルスを含んだしぶき(飛沫)を吸い込む飛沫感染です。飛沫は、もともと喉や鼻の粘膜にあったウイルスが水分にくるまれ、くしゃみや咳、会話などで口から出たものです。大きさは5㎛以上とされ、12メートルほど飛散します。インフルエンザは、これを吸い込んで感染するケースが多くなっています。
 マスクは飛沫の侵入を防ぐ点で効果があります。最近のマスクは、不織布を使ったタイプが増えています。線維を熱や圧力で結合させるなどしているため、目が細かく、5㎛以上の粒子は通過できません。ウイルスそのものの大きさは0.1㎛ほどです。ウイルスは、マスクの目を通りぬけてしまいますが、インフルエンザや風邪などは、飛沫によって広がることが多いため、マスクで予防可能です。感染症予防にはマスクだけではなく、外出先から帰宅した際の手洗いも重要です。

(2017年12月7日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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