インフルエンザの患者の増加

 全国各地で早くもインフルエンザの患者が増えています。9月から学年・学級閉鎖が首都圏などで相次ぎ、すでに17都府県に上っています。例年、国内では夏になると患者がゼロに近づきます。しかし、全国約5千の定点医療機関の患者数は、8月上旬が昨年の10倍の約1千人、9月上旬が3倍以上の約900人でした。アジア各地でも夏に流行し、香港では7月にピークが来ました。タイやミャンマー、フィリピンなどでも夏に異例の流行がありました。
 外国との人の行き来、温暖化などの様々な要因が考えられます。流行地を旅行した人がウイルスを国内に持ち帰った可能性も否定できません。一般的にワクチンは流行が始まる秋に接種します。ワクチン効果が高いとされる期間は約5カ月間位ですので、夏から初秋はワクチンの効果が落ちる谷間の時期にあたります。季節を問わず、外出後の手洗い、うがいの徹底、過度な疲労は避けるなどの対策をとることが必要となります。

 

(2017年10月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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