エボラウイルスの輸入

厚生労働省は、エボラ出血熱を引き起こすエボラウイルスの輸入を考えています。エボラを含めて、感染症法で最も危険性が高い「Ⅰ類」に指定された5種類のウイルスの輸入を検討しています。実現すれば初の輸入となり、東京都武蔵村山市にある国立感染症研究所村山庁舎のバイオセーフティーレベル(BSL)4施設で保管します。輸入対象のウイルスは、血液や体液に直接ふれることなどで感染し、空気感染はしません。BSL4施設の検査室は二重の壁で、空気が漏れないよう室内の気圧も低くしています。漏洩するリスクは極めて低いとされています。
エボラ出血熱は、最近アフリカで大規模な流行が起き、患者の血液や体液などに触れて感染し、発熱や痛みなどがでます。重症化すると死亡するとされています。今の検査方法は、人工的に合成したウイルスを使っていて、正確さに限度があります。本物のウイルスを使うことで、より正確な診断や、治療効果を確かめる検査ができるようになります。

 

(2018年11月29日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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