オンライン診療

スマートフォンなど情報通信機器を使い、病院に行かずに画面で医師の診察を受けられるオンライン診療について、今春に、診療報酬の項目として新設されました。対面診療での再診料は、70点(700円)で、患者に指導した場合などに算定されるオンライン医学管理料は、100点(1,000円)としています。いずれも月に1回請求できます。医療機関が通信費を含めてシステム利用の費用を別途徴収することも可能です。しかし、診療報酬には、同じ医師が半年以上診察し、3カ月に1回は対面診療ができるなどの条件が付いています。患者も生活習慣病や難病など一部に限定されています。
症状が落ち着いている患者は、対面診療でも同じ薬を処方するだけのことが多いのが現状です。高齢者など在宅療養中の患者や家族にとって、薬を取りに出かける負担は小さくありません。しかし、現状ではオンライン診療を行った際でも、医師が郵送する処方箋を患者が薬局に持ち込んで薬を受け取る必要があります。薬指導は対面と規定されているためです。こうした規制を取ることも、今後は必要になるかもしれません。在宅医療が増える高齢化社会で、患者にも薬剤師にもメリットが大きい制度の広がりが期待されます。

(2018年8月27日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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