グローバル教育の必要性

世界共通の大学入学資格につながる教育プログラムである国際バカロレア(IB)」の活用が、わが国においてはまだ道半ばの状況です。IBは国際バカロレア機構が定める教育プログラムで、組織体制やカリキュラムをはじめ、一定の基準を満たした高校などを認定校に選びます。認定校で学び、最終試験で一定の成績を取れば、国際的な大学入学資格を得られます。世界共通の資格で、海外大学へも進学できます。
2022年5月時点で、世界159以上の国・地域のおよそ5,500校が導入しています。日本政府も普及を促してきており、2017年度に126だった認定校などは、2022年9月末時点で184校に増えています。しかし、2,000校近くある米国などに遅れを取っています。

英語能力テストTOEICの点数も他国と比べ低水準が続いています。2021年の日本国内の平均点は574点で、韓国の679点と比べて100点以上低くなっています。読み書き中心の日本独自のガラパゴス化した英語教育も、国際競争の劣後の一因になっています。国際標準に追いつくためには、英語教育の抜本的な改革を急がなければなりません。

(2022年11月29日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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