ゲノム編集食品の流通

厚生労働省の専門部会は、遺伝子を正確に改変するゲノム編集を使った食品について一部を規制の対象外とし、届け出のみで販売を認める報告書案をまとめています。ゲノム編集は遺伝子を狙った場所で改変できる技術で、別の遺伝子を挿入する方法と、切断して遺伝子の働きを壊す方法の2つがあります。報告書案では、遺伝子を挿入する方法で開発した食品は規制の対象としています。一方、遺伝子を壊す方法は、自然に起こる突然変異や従来の品種改良と見分けがつかないため規制の対象外としています。
ゲノム編集を使った食品の規制については世界各国で対応が分かれています。米国では農務省が規制しない方針です。EUは欧州司法裁判所が遺伝子組み換えと同様に規制するとの判断を示しています。日本でもゲノム編集を使った食品は開発が進んでいます。早ければ年内にもゲノム編集食品が食卓に上る可能性があります。

(2019年1月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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