コロナウイルスの変異株

世界保健機関(WHO)は、コロナウイルスの変異株として懸念される変異(VOC)にデルタ型を含む4種類、注意すべき変異(VOI)に4種類の変異ウイルスを分類しています。今後も新たなタイプの登場が危惧されています。VOCとは、感染力や重症度が増し、ワクチンの効果を下げるといった性質の変化がみられた変異ウイルスのことです。VOCに続き、感染力やワクチンの効果などに影響を与える可能性のある種類をVOIと指定しています。WHOは5月末からVOCやVOIをギリシャ文字で呼ぶようにしています。

アルファ型は2020年9月に英国の感染例から見つかっています。スパイクにN501Yという変異があります。南アフリカのベータ型は、N501Yに加え、免疫から逃れるE484Kという変異を持っています。ブラジルで見つかったガンマ型は、ベータ型と同様にN501YとE484Kの変異を持っています。インドのデルタ型は、ウイルスが細胞に感染する際に足掛かりにするウイルス表面のたんぱく質であるスパイクに、L452Rという変異があります。感染力は、英国のアルファ型よりも55%強いとされています。
VOIは現在4種類あります。6月14日に新たに分類されたのは、ラムダ型です。ペルーで2020年8月に最初の報告がされています。チリ、ペルー、エクアドルなど特に南米で広まっています。L452Qの変異を持ち、感染性の増加と抗体の効果が弱まる可能性が報告されています。他にも英国で見つかったイータ型、米ニューヨークで見つかったイオタ型、インドで見つかりデルタ型と同じくL452Rの変異を持つカッパ型があります。
国内の新型コロナウイルスは、アルファ型にほぼ置き換わり、さらにデルタ型が増加しつつあります。デルタ型の占める比率は関東地方などで増えており、8月中には、ほとんどが置き換わると推定されています。

(2021年7月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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