コロナ禍における小児医療

新型コロナウイルスの感染予防で、入院中の小児患者と家族の面会が難しくなっています。日本経済新聞の調査によれば、全国84の小児医療の主要病院の9割超が面会の制限や中止をしていました。難病などと闘う小児にとって、親らとの分離が与える精神的な影響は大きいものがあります。付き添いの交代が禁止され、特定の保護者である母親などに負担が集中する課題もあります。代替策としてオンライン面会に取り組んだり、病院側が無線LANを提供したり、カメラを預かって日々の子どもの写真を代わりに撮影したりする工夫もみられています。
親やきょうだいなどと会える時間が減り、遊びや学びの場も少なくなったことは、子どもの心身にも影響が出てきています。看病する保護者の負担も高まっています。外部から病棟に出入りする人を減らすため、付き添いの交代を制限する事例も多くなっており、配偶者や祖父母らの支援を得られなくなり、母親など特定の保護者に負担が集中するケースが目立っています。

 

(2020年6月9日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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