ディープフェイク見破るAIの開発

ディープフェイクと呼ばれる偽動画への対策が進化してきています。東京大学は、AIを訓練し9割前後と世界最高水準の精度で偽動画を見破る手法を開発しています。米メタや米マイクロソフトなどのIT大手も、検出ソフトなどを開発し、悪質な偽動画の排除を強化しています。
ディープフェイクは、AIの技術であるディープラーニングを使って作成することが多くなっています。有名人などの顔が写った画像などを他人の顔に入れ替えることで、まるで本人が話しているような偽物の動画などを作成できます。ディープフェイクでつくられた偽動画は、合成部分のつなぎ目など不自然な点が残っていることが多く、こうしたアーティファクトは、検出の手掛かりとなります。AIを検出技術にも活用することで、ディープフェイクの対策も進化してきています。

 

世界では規制の動きも広がっています。中国は顔や声などを編集する場合は、対象となる人に通知し、同意を得ることを義務づける規制案を公表しています。EUは、2021年に公開したAIに関する規制案で、偽動画などを使う場合は人工的につくられたものであることを開示しなければならないとしています。

(2022年6月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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