ドライアイとスマホ老眼

 パソコンを多く使うオフィスワーカーは、ドライアイになりやすいと考えられています。エアコンで乾燥した環境に加えモニター画面を見る時、人の瞬き回数は、通常の120回が5回程度まで落ちます。意識的に瞬きを増やし、作業の合間に目を閉じることが大切です。
 また最近では、さらにスマホ老眼という症状も若い世代のビジネスマンなどに増えています。目の酷使が原因で起きる調節機能障害の一つで、視線を遠くから近く、近くから遠くへ移した時にピントが合うまでに時間がかかります。夕方になると朝見えていた手元が見えにくいといった老眼に似た症状が現れます。パソコンやテレビも目に良くないと言われてきましたが、スマホは至近距離で、小さい画面で細かく動く物を長時間じっと見続けることになるので目の負担が大きくなり、不調を覚える人が多くなっています。スマホ老眼は、近くを見続けることで目のピントを合わせる毛様体筋という筋肉が疲れて硬直し、調整能力が低下するのが原因です。一種の筋肉疲労なので意識的に休めば症状は治まります。

(2017年3月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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