バイト時給の高騰

パート・アルバイト職の時給高騰が続いています。10月の三大都市圏の平均時給は、前年同月比2.6%増の1,047円と過去最高を更新しています。慢性的な人手不足と10月の最低賃金改定を反映しています。パート・バイトの時給上昇は、各地で加速しています。平均時給は、10月まで前年比で64カ月連続で上昇し、昨春以降は1,000円超が定着しています。建築・土木や運輸で、10月の平均時給が1,200円前後に達しています。
パートやバイトは、同じ事業所の正社員と比べて、1週間の所定労働時間が短い労働者を指し、総務省の労働力調査によると、人数は全国に約1,500万人に達しています。2000年頃まで増えてきたがここ数年は伸び悩んでいます。少子化の影響で、15~24歳の若年層の割合が減り、65歳以上が2割弱に増えています。就業者の2割を占めるパート・バイトの賃金上昇は、働く人々の生活水準や消費底上げなどプラスの側面が大きくなっています。一方、企業や事業者は、必要な人材を確保するためのコスト増を迫られています。自動化などを通じ生産性を高めなければ、1,000円を超す時給が常態化する時代を生き残れません。

(2018年11月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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