パワハラを防ぐ、6秒ルールと「カキクケコ」

パワハラには6類型あります。1つめが身体的な攻撃で体を小突いたりする行為です。2つめが精神的な攻撃で言葉による暴力です。3つめが人間関係からの切り離しで、全員参加の飲み会に誘わない、話を無視するなどです。4つめが過大な要求で、不要なこと、不可能なことを求めるものです。5つめが過小な要求で、草むしりばかりさせるといった、能力や経験と離れた仕事を与えることです。6つめが個の侵害です。
職場のメンタルヘルスに詳しい精神保健福祉士の八木亜紀子さんは、6秒ルールを勧めています。脳内興奮物質のアドレナリンが分泌するピークは6秒以内とされます。その間、グッと怒りを我慢すれば冷静さを取り戻せます。さらに部下を指導する際の注意点として、「カキクケコ」の心得を提唱しています。カは環境を整え、叱る時は1対1でするなど、面談の環境づくりを心がけます。キは記録を付け、指導内容を記しておけば、次の指導時に生かせます。クは具体的に指摘することで、どこが悪いのかをピンポイントで伝えます。ケは傾聴するで、相手の言い分をじっくり聞けば、部下は聞く耳を持つ上司だと思い信頼関係が生まれます。コは「これから」を明確にし、注意しっぱなしにせずに今後の解決策を示すことです。

(2018年10月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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