パーキンソン病の治療法

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質ドーパミンの減少で神経回路に異常が起き、手足の震えなどが起きて体が動かしにくくなる原因不明の難病です。現在、約20万人が患っているとされています。症状が進んだ進行期の患者の治療の選択肢が広がり、早期の患者の治療薬の選択肢も増え、リハビリテーションの重要性が強調されるようになっています。
ドーパミン補充する方法として、二つの方法が行われています。一つは手術でお腹に小さな穴をあける胃ろうを作って空腸まで管を入れ、持続的に薬を投入する持続経腸療法です。もう一つは、手術で脳に電極を入れ、体内に埋め込んだペースメーカーで電気刺激を与える脳深部刺激療法です。持続経腸療法は、1日5回以上薬をのんでもすぐに効果が切れてしまう進行期の患者の治療法として、2016年に承認されています。認知症の症状が出る恐れがある患者さんは、脳深部刺激療法を使用できません。歩行運動やストレッチなどのリハビリも、早期から進行期までのどのステージにおいても有効性が高いとされています。

 

(2018年10月31日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。