ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン―Ⅵ

HPV既往感染者に対する有用性
HPVに感染した場合や細胞診で異常が認められた場合、HPV感染が示唆されます。それでも、HPVワクチンはまだ感染していない高リスク型HPVから防御すると期待されることから、接種年齢群に属するこのような女性には接種を受けるよう米国疾病予防管理センター(CDC)は推奨しています。しかしながら、HPVワクチン接種は、すでに罹患しているHPV感染症や細胞診における異常を治癒させないということを本人に伝える必要があります。
HPVワクチンはHPV既往感染者に接種しても安全であることがわかっていますが、HPV感染症を治療できません。性交渉前のHPVワクチン接種を受けることにより、HPVワクチンの利益は最大となります。

(吉村 やすのり)

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