フェムテック市場規模の推移

経済産業省では、フェムテックを生理や妊娠・不妊、更年期にまつわる女性特有の悩みに、先進的な技術を用いた製品やサービスで対応するものと定義しています。フェムテックという言葉は、約10年前、月経管理アプリを開発したドイツの女性が使い始めたとされています。その後、見過ごされてきた女性の健康課題が社会で認識され、解決のための選択肢も増えてきました。
生理や出産、更年期など、ライフステージに応じて、心身の不調にさらされる女性に寄り添うため、数々の製品やサービスが登場しています。フェムテック関連の市場規模は、推計で2021年には約643億円に達しています。2022年は約701億円を見込んでいます。
背景には、女性の活躍が社会に不可欠という認識の広がりがあります。男女共同参画白書によると、2021年の15~64歳の女性就業者率は71.3%で、2005年から13.2ポイント上昇しています。しかし、生理や更年期の不調などで離職を余儀なくされる人は少なくありません。こうした人たちが、就労継続できた場合の給与相当額は、経産省の推計で約2兆円にも達しています。社会課題の解決を期待して2021年度にフェムテック関連の事業を進める企業への補助を始めています。

(2023年3月12日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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