フリースクールと行政との連携

 フリースクールとは、不登校の子供らが通う民間の施設のことです。学校教育法の学校ではなく、20153月時点で474団体・施設があるとされています。約4,200人の小中学生が在籍しています。NPOなどが運営しており、規模、教育理念、指導方法は様々です。これまで官民の連携は乏しかったのですが、不登校の子供らが通うフリースクールと行政に連携の動きが出てきました。行政は、フリースクールにベテラン教員を派遣するなど学習面で支援します。フリースクール側は、引きこもりの子どもの家庭訪問などで行政に協力します。
 少子化で子どもが減る一方、不登校は2015年度に125,900人と前年比2.5%も増えています。児童生徒に占める割合は1.26%で、前年比0.05ポイント増です。受け皿としてフリースクールの存在感が増してきています。学校側は子どもの不登校を恥と考えがちで、フリースクールの情報を提供したり、通うように進めたりすることに消極的でした。しかし、不登校児の支援は民間の方が経験があります。教育委員会や学校は、そのノウハウを学ぶべきです。

(2017年8月25日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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