フレイル兆候チエック

フレイルとは、日本老年医学会が2014年に提唱した、高齢者の身体の虚弱な状態を指す概念です。英語の「フレイルティー」が語源で、介護が必要になる手前の段階を示しています。健康に問題がない状態で日常生活が送れる健康寿命を延ばすことで、将来の医療費を抑え、不足する労働人材としての活躍が期待されています。
基本的な心身の虚弱の兆しを調べる11項目のアンケートが考えられています。11問のうち、基準を満たさない回答が5つ以上あれば、フレイルのリスクが高まるとされています。フレイルチェックは特定の疾患の予防ではなく、自然な老いや虚弱にどう向き合うかを見つめ直す役割が大きいとされています。介護が必要になる前に、高齢者が自分の体の弱点を見つけ出し、健康や栄養の指導を早めに受けられる環境をつくることが大切です。元気なシニア世代を増やすことで、医療費の増加に歯止めをかける狙いもあります。

(2019年5月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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