プレコンセプションケアの重要性

妊娠前には、がんのチェック、慢性疾患のチェックをするべきです。妊娠が分かってから乳がんが発見される人も少なくありません。子宮頸がんは、妊娠時にチェックして分かることがありますが、若年女性に多いがんです。慢性疾患のチェックも大切で、糖尿病あるいは甲状腺機能低下症の人、家族歴のある人は特に注意が必要です。催奇形性のある内服薬を服用している場合は、薬の変更について、妊娠を考え始めた時から医師と話し合っておくべきです。
このように考えてくると、プレコンセプションケアとは、実は女性自身の健康管理という側面がとても強いことが分かります。たばこを止める、飲酒を控える、バランスの良い食事と運動で正常な体重を維持する、葉酸をとる、健診を受けるといった行動によって、健康を増進し、質の高い生活を送ることが可能になります。そしてプレコンセプションケアは、女性だけでなく男性も含めたケアです。若い世代の男女がより健康になることで、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること、それがプレコンセプションケアの目的です。

(家族と健康 第773号)
(吉村 やすのり)

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