メールの効用と問題点

 電話をかけると相手は仕事を中断しなければなりません。迷惑をかけないよう、なるべくメールで連絡するという風潮が高まってきています。昔はすぐ電話をかけていましたが、最初の連絡はメールが増えてきています。しかし、メールでの連絡は一方的であり、メールで知らせれば用件は済んだと考える人が多く、相手の立場や状況を考慮していないことが多くみられます。電話をかけるハードルが高くなり、メールとの使い分けが重要になってきています。
 電話をかける時は、声のトーンにも気をつかいます。トーンは声の表情であり、忙しい時には申し訳ないという気持ちを込めて話せば、相手には伝わります。特にクレームはメールの文章だけではきつく取られてしまうことがよくあります。電話なら声のトーンによって誤解を避けられます。大切な要件はメールではなく、電話を使用すべきです。メールでの連絡は便利であり、最近は連絡事項はメールで済ますことが多くなっています。しかし、メールやSNSなど文字だけでは、誤解なくやりとりするのは難しい場合もあります。電話をコミュニケーションの基本とする考え方は大切にすべきです。

(2017年7月24日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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