世界各国の平均寿命

日本人の平均寿命は年々延びており、2016年には女性が87.14歳、男性が80.98歳に達しています。男女ともに香港に次いで世界2位の長寿国です。世界各国においても、女性の方が平均寿命が長くなっています。ロシアでは11歳もの男女差があります。
2016年にがんで亡くなったのは男性の21万9,785人に対し、女性は15万3,201人であり、男性の方ががんになりやすいことが一因です。また、たばこなどの生活習慣病が関係しています。また、女性ホルモンには、女性の体を守る働きがあると考えられています。女性ホルモンのエストロゲンにはLDLコレステロールを減らし、血管をきれいにするなどの作用があります。これによって脳卒中や心臓病につながる動脈硬化を抑えています。このため、閉経後にエストロゲンの分泌が減ると、心臓病などの病気が増えていきます。
その他、遺伝的な理由として、性別を決める性染色体の違いが関係しているとの説もあります。女性はX染色体が2本あってカバーできるのに対し、男性は1本しかなく、病気にかかりやすいという考え方もあります。しかし、女性の平均寿命は長くなっていますが、近年、健康寿命の延びでは高止まりの傾向があります。

(2018年4月8日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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