乳幼児の呼吸モニター

 保育所では、寝ている乳幼児の呼吸数などを測定するベビーセンサーを導入するようになってきています。座布団の下に取り付けたセンサーが、寝ている子の横隔膜の振動を検知します。呼吸は順調か、体が布団から離れていないかを監視し、異常があると警告音が鳴ります。センサーとタブレット端末は近距離無線通信であるブルートゥースで接続されており、離れた場所からも子どもの状態を確認できます。
 就寝中の子どもが死亡する事故は後を絶ちません。消費者庁によれば、20102014年の0歳児の事故死は502件で、このうち就寝中の窒息死が160件と3割を占めています。保育士不足で1人あたりの業務負担が重くなる中、見回りを増やすのは難しくなっています。小さな命を預かっている保育士のプレッシャーを少しでも軽くするためには、こうしたモニターによる観察は必要となります。

(2018年1月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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