人口密度とコンビニエンスストアの分布

日本経済新聞の調査によれば、コンビニエンスストアの9割が、商圏人口が標準とされる3,000人を下回っている地域に立地されています。人口減で店舗の経営環境は厳しさを増しています。大手コンビニチェーンは、時短営業の拡大や不採算店の閉鎖など事業の見直しを進めています。急速な新規出店と24時間営業で成長を遂げたコンビニ産業は、拡大路線から効率化を重視する段階に入ってきています。
国土交通省資料によれば、コンビニの一般的な商圏人口は3,000人です。業界でも出店の目安の一つとされています。特に北海道や福島県、宮城県などは2,000人を割る自治体も多くなっています。一方、西日本ではコンビニ密度が東日本に比べ低くなっています。コンビニ各社は、空白地帯を埋めることで収益を拡大してきました。しかし、全国津々浦々に浸透し、人口減も加速しています。徒歩5分(350m)以内に他のコンビニがある店は、全体の半数超の約3万1,000店にも上っています。人口減に苦しむ地方以外でも、コンビニの拡大戦略は岐路に立たされています。

(2019年11月24日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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