介護保険料の増加

介護保険料とは、40歳以上の国民が介護サービスに備えて支払う保険料です。65歳以上の高齢者が、介護サービスの提供主体である市町村に直接支払う第1号保険料と、40~64歳の現役世代が健康保険組合などを通じて納める第2号保険料からなります。介護費用から利用者負担を除いた介護給付費のうち、半分が保険料、残りの半分が税金で賄われています。
高齢化の進展で、給付費は増加の一途をたどっています。2017年度の介護費は10兆8千億円であり、制度が始まった2000年の約3倍に拡大しています。そのため、大企業の社員らが入る健康保険組合で、介護保険料の負担が急速に増しています。加入者1人あたりの納付額の平均は約6千円(約6%)増え、年10万円を超えています。介護費の大幅な増加が背景ですが、気づきにくい形で現役世代に重圧がかかっています。

(2019年4月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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