低栄養の予防

 低栄養かどうかを判断する目安に使われるのが、体重()を身長(m)2乗で割った体格指数BMIです。一般的にBMI18.5未満は低栄養といわれます。たんぱく質の過不足は血液中を流れる血清アルブミンの値に表れるため、低栄養を判断する指標となります。血液100ml中に含まれる量が3.5g以下の場合、低栄養とされます。
 高齢者で必要な栄養を摂取できていない低栄養の人が増えています。低栄養が進むと、筋肉、骨の衰えや免疫力の低下、さらに認知症になりやすくなります。かむ力や消化機能が衰えがちな上に、あっさりとした食事を好み、肉類などのたんぱく質も不足しやすくなります。高齢期を迎えたら、栄養についての認識を変えるべきです。メタボよりフレイル(心身の衰弱)やサルコペニア(筋肉と筋力の低下)に気を付けて、食生活を組み立て直すことが重要となります。肉、魚介類といった動物性たんぱく質をはじめ、野菜、大豆製品などを毎日、偏りなく食べることが大切です。

(2017年2月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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