内密出産における出自を知る権利

親が匿名で赤ちゃんを預けられるこうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)を運営する慈恵病院は、内密出産の出自を知る権利について素案を示しています。予期せぬ妊娠をした母親が匿名で出産する内密出産において、子どもは後で出自を知ることができるとしています。出自情報は児童相談所が管理し、子どもが18歳以上になれば閲覧できるとしています。
このような仕組みは、これまで非配偶者間の人工授精(AID)における出自を知る権利に対しても少なからず影響を与えるものと考えられます。ドナーの精子を用いるAIDにおいては、これまで匿名の原則で実施されてきています。子どものアイデンティティーの確立のためにも、出自を知る権利を認めることは今後必要になると思われます。

(2018年5月8日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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