再生医療安全性確保法

再生医療安全性確保法とは、再生医療などの安全性の確保が主な目的で、細胞を用いた治療を広く規制する法律です。計画の事前審査や国への届け出が義務づけられています。免疫の働きでがん細胞を倒そうとするがん免疫療法のうち、免疫細胞を使う手法も対象となっています。細胞を用いる治療は、2014年施行の同法で規制されています。
iPS細胞の登場を契機に、患者の安全を確保しながら、再生医療を発展させる目的に加え、患者自身の細胞を使う根拠が不明瞭な免疫療法や美容医療に網をかける狙いもあります。第3種のがん免疫療法の届け出は、今年3月までに民間クリニックなどで1,279件に上ることが分かっています。高額な治療費を請求する施設もあり、問題視されています。科学的根拠のない民間療法も多く、正確な情報提供が必要となります。自由診療の免疫療法を受け、もし不安や納得できない点があるなら、主治医や拠点病院の相談支援センターに相談することが大切です。

(2018年10月7日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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