労働生産性の評価―Ⅲ

全要素生産性とは
全要素生産性とは、原材料や機械・道具など生産に必要な全ての要素を考量した生産の効率性を示す指標です。この指標は、労働生産性より、生産性の実態を正確に示すとされていますが、算出方法が複雑です。
全要素生産性を日米比較してみますと、日本の製造業の生産性は1990年頃に米国を10~15%上回り、2015年も米国より1.2%高いという結果となります。部門別では、化学が21.9%、金属が23.2%、それぞれ日本の方が米国より高くなっています。単純計算による労働生産性では、日本の製造業の生産量を適切に把握できず、過小評価していることになります。生産性の国際順位は算出方法によっても左右されます。
生産性を伸ばしていくためには、製造業のサービス化を進めることが、一つのキーとなります。日本は精密な製品の製造で最先端にあります。組織力にも強みがあり、アフターサービスなどで収益を上げれば、生産性は高められます。日本企業も、高い付加価値を生むための改革を徹底しなければ生き残ることができません。

(2018年3月9日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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