動物の夜行性

動物には、主に昼間に活動するものと、夜に餌を食べて昼間に眠るものがいます。夜行性の動物は、暗闇で周囲の様子を把握するために視力や嗅覚、聴覚が発達したものが多くなっています。米カリフォルニア大学バークレー校の研究チームにより、狩猟やハイキングなどの人間活動によって、さまざまな哺乳類が夜間に活動するようになる現象が世界中で起きるようになったとの研究成果が発表されました。
哺乳類62種の活動パターンを調べた研究データの分析によれば、人の活動が盛んな場所では夜行性が平均1.36倍に強まっていました。活動が昼から夜に移った場合、餌にする生物が変わり生態系に影響を与える可能性があります。このままでは環境に適応できずに生き残れない動物が出る恐れがあるとしています。かつて哺乳類は、恐竜から逃れるために夜間に活動していたとの説がありましたが、今では人間がかつての恐竜のように、他の動物に脅威を与える存在になったのかもしれません。

(2018年7月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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