医師の偏在―Ⅲ

偏在対策
 厚生労働省の検討会が医師の偏在対策に関する議論を進めています。年内に報告書をまとめる予定です。柱となるのは、都道府県の役割と権限の強化です。医療計画の一環として、医師確保の目標や具体策を盛り込んだ医師確保計画の策定を法制化します。確保計画に実効性を持たせるため、都道府県が大学医学部に地元出身者枠の設定・増員を要請する権限を設けます。臨床研修を行う病院の指定や定員の設定も、都道府県が担うようにします。また、大学医学部・病院からの医師派遣についても自治体の関与を強めます。
 報告書には、地方勤務を経験した医師の認定制度の導入も盛り込まれます。地方勤務の経験を一部の病院長の就任要件にして、医師不足地域での勤務を後押しすることも考えています。また、医師過剰地域の診療所開設を抑制する必要もあります。地方勤務を診療所開業の要件とすることも検討されています。

(2017年12月4日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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