医師の勤務時間のイメージ

厚生労働省は、医師の働き方改革を議論する検討会で、勤務医の残業規制のとりまとめ案を示しました。一部の勤務医に、特例で年1,860時間の残業を認める内容に反対が根強い一方、地域医療体制の維持に長い上限を求める意見もあります。地域医療を守るためにやむを得ない場合と、技能向上のために集中的に診療が必要な場合は、年1,860時間としています。
年1,860時間の残業が認められる病院の医師の勤務時間のイメージを図に示します。このイメージは、産婦人科ではこれまでの通常の病院での勤務形態です。長い上限にした直接の要因は、地方における産婦人科医の不足です。医師の過重労働は、医学部入試までもゆがめ、女性や浪人生への差別が、複数の大学で明らかになっています。地域医療の提供体制が改善しない限り、医師の長時間労働の問題は解決しないと思われます。

(2019年3月14日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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