卵アレルギーの予防

 日本小児アレルギー学会は、卵アレルギーを予防するには生後6か月から少しずつ卵を食べさせるべきだとしています。国立成育医療研究センターの発表によれば、アトピーの乳児に皮膚の治療を行いながら半年間、微量のゆで卵粉末を毎日食べさせると、卵アレルギーの発症が約8割減ったとする研究成果を発表しています。生後早い時期に腸から食物を吸収すると、免疫機能が異物とみなさず、アレルギー発症を抑えられるとされています。
 その際、離乳食を始める前のアトピー性皮膚炎を除外しておくことが必要になります。アトピーで皮膚のバリア機能が弱くなると、そこから体内に入り込んだ微量の卵が、免疫機能によって異物とみなされることにより、卵アレルギーになる危険性が高まります。アトピーと診断された場合、ステロイド剤と保湿剤で皮膚症状を治します。専門医師の指導を受け、生後6か月ごろから微量の固ゆで卵を毎日食べさせ、体に慣れさせてゆきます。アトピーでなければ、同時期から固ゆで卵を食べさせることができます。

(2017年6月17日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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