各国の最低賃金

最低賃金の制度は主要各国にあります。国ごとに物価の水準などが違うため、絶対値では比べにくいところがあります。2018年の経済協力開発機構(OECD)の統計によれば、日本の最低賃金の水準はフルタイム労働者の賃金の42%でした。その割合はメキシコやチェコと同程度です。これより低いのは、スペインの41%と米国の33%です。
最低賃金の水準がフルタイム労働者の賃金の半分を上回っている国は、少なくありません。トルコは71%、フランスは62%、ポルトガルとニュージーランドは61%、韓国は59%、英国と豪州は54%、カナダは51%です。わが国の最低賃金がフルタイムの半分に満たない状況は、問題であり是正すべきです。

(2019年9月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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