各国の里親委託率

 諸外国では1960年代以降、里親への委託が増えています。米国は8割、英国は7割など里親養育が中心となっています。一方、日本では対応が遅れ、8割以上の子どもが今も施設で集団生活を送っています。里親委託率は17.5%と低い水準にあります。わが国で里親が増えない理由として、まず、実親が里親委託に同意しないケースが多いことが挙げられます、同意しても、子どもの生い立ちや性格により相性の合う里親を探す難しさもあります。
 里親制度により、乳幼児期に特定の養育者と安定した関係を築くことで、人格や社会性を養う土台が形成されます。海外の研究によれば、養育者が頻繁に交代する施設では安定した関係が作りづらく、成長後に対人関係や行動面などで問題を抱えるケースが多いと指摘されています。

(2017年8月17日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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