合計特殊出生率とは

合計特殊出生率とは、1人の女性が生涯に産む子どもの平均的な人数です。15~49歳の女性が産んだ子どもの数をもとに毎年算出します。人口を維持できる人口置換水準は2.07とされています。少子化を測る指標となっています。日本で最も高かったのは、1947年で4.54です。出生数が260万人台に上る1947~49年生まれの世代は、団塊の世代と呼ばれています。
欧米では1960年代まで2を超えていましたが、1970~80年代にかけて2を割り込みました。しかし、少子化が社会問題として意識され始め、1990年代以降には対策がとられるようになりました。家族手当など家計への経済的支援に加え、保育と就労の環境を整備したフランスでは、出生率が2に回復しています。アジアでは韓国やシンガポールなどが日本を下回り、少子化が課題となっています。
日本では子どもが欲しいと考えている人の希望が全てかなうと1.8になります。政府は2025年度までに達成する目標を掲げ、2019年10月から幼児教育の無償化を始めます。共働きや親の介護を抱える世帯は増えており、仕事と育児の両立に対する支援を強化します。

(2018年6月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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