喫煙による重症化リスク―Ⅱ

禁煙のすすめ
禁煙は若い時にした方が効果的ですが、何歳であっても遅すぎることはありません。禁煙すると24時間で心臓発作のリスクが低下します。早ければ1ヵ月で、咳や喘息などの呼吸器症状が改善します。免疫力も回復して、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなります。1年経つと肺機能が改善し、禁煙2~4年後には虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが3分の1程度に減ります。
たばこに含まれるニコチンによって肺を中心とした全身の免疫機能が落ちてしまいます。火を使わない加熱式たばこにもニコチンは含まれるため、新型コロナウイルスへのリスクはやはり高まると考えられています。ニコチンは禁煙の1週間後には体内から消え、免疫力の回復も期待できます。たばこをやめることにはいろいろな利点はありますが、新型コロナウイルス感染症の重症化予防に限っても、やって遅すぎることはありません。
新型コロナへの感染を防ぐため、三つの密(密閉、密集、密接)を避けるべきだとされています。密閉された喫煙所には、多数の人が集まり、間近な距離での会話を生みやすいといったリスクもはらんでいます。

(2020年4月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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