困窮の子育世帯への給付金

政府は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活に困る子育て世帯を対象に子ども1人当たり5万円を配るなどの支援策を決めています。支援策は雇用が不安定な非正規雇用労働者らを支えることを念頭に、2020年度予算の予備費から計5千億円超を支出します。
困窮する子育て世帯への給付金は3度目です。過去2回は、ひとり親世帯を対象に第1子が5万円、第2子以降は1人当たり3万円でした。今回はふたり親も含め、児童扶養手当を受けているか、住民税が非課税の子育て世帯を対象に、第2子以降も含め1人当たり5万円とします。無利子・保証人不要の特例貸し付けは、いずれも3月末の申請期限を6月末に延長します。
女性や非正規労働の方々の雇用に深刻な影響が出ており、また自殺の増加や孤独・孤立の問題から向き合っていく必要があります。これまでひとり親世帯への支給は実施されていましたが、今回はふたり親世帯にも給付金が出ることになりました。ふたり親は、これまで制度の狭間に埋もれてきた感があり、今回対象になったのは、子どもの貧困対策において、大変意義深い政策と評価できます。

(2021年3月17日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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