在宅みとりを考える―Ⅱ

終末期を過ごす場所
 2016年の死亡者のうち76%は医療機関で亡くなっており、自宅は13%にとどまっています。しかし、今後は高齢化が進み、死亡者数は増えていくので、医療機関だけでは対応しきれなくなります。また自宅で最期を迎えたいと望む人も多くなっています。そのため政府は、みとりができる在宅医療の担い手を増やそうとしています。4月の診療報酬の改定では、複数の医療機関が連携し、24時間態勢で患者さんの自宅に訪問診療をした場合、報酬を新しく加算することにしています。
 訪問診療をする診療所は、2014年時点で約2万1千カ所あり、全体の22%ほどになっています。しかし、みとりまでする診療所は、全体の4.7%でしかありません。死期が近いと急変していつ呼び出されるかわからず、医師が1人しかいない診療所や高齢の医師には負担が大きくなります。死に向かう患者さんの心身の痛みに寄り添った質の高いみとりができる医師や看護師らの数も少なく、育成を急ぐべきだとされています。2016年には死亡者の9%が老人ホームなどの介護施設で亡くなっており、その割合は2005年の3倍以上になっています。独居や高齢者夫婦だけの世帯だと、自宅でみとることは困難です。

(2018年1月26日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。