多重がんとは

国立がん研究センター中央病院の、下井、藤原両先生は、多重がんについて、リスク因子も含めて分かりやすく解説されています。
1人の患者が、複数の臓器がんに罹患していることを多重がん、または重複がんと呼びます。特に、初回のがんの診断から2~6カ月以内の同時期に診断された多重がんは、2~17%の頻度とされています。通常、がんと診断された患者が、転移性ではない新たな別の部位のがんに罹患する確率は、患者にリスク因子がなければ、一般的な確率と同じであるため低い確率になります。そのため、多重がんを疑うべき患者は、複数の臓器にわたる発がんリスク因子を保有している患者となります。特に遺伝性腫瘍の場合には、特徴的ながん種の組み合わせでの発症が、疑うポイントになります。

(日医ニュース 第1380号2019.3.5)
(吉村 やすのり)

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