大学のオンライン授業の課題

文部科学省の調査によれば、新型コロナウイルスの流行を受け広がった大学のオンライン授業を巡り、4割の学生が教員とやりとりしにくいと感じいます。受講場所を選ばないといった利点を評価する回答があった一方、質問や議論の機会確保の面で課題がみられています。
調査では、オンライン授業について、あらかじめ録画した授業の映像を学生が視聴するオンデマンド型と、教員とリアルタイムでやりとりする同時双方向型を比較しています。長所について、オンデマンド型は受講するタイミングを学生自身の都合に合わせられることから、自分のペースで学習しやすいが72%という評価で目立っています。同時双方向型は、自由な場所で授業を受けやすいが51%という意見が多くなっています。
一方、対面授業と比べて良くなかった点として、同時双方向型でも他の学生とやりとりしにくいが42%、教員とやりとりしにくいが36%といった回答がみられました。教授の顔が見えず、興味のある分野でも質問するのが億劫になるとの意見もあります。2021年度後期は、文部科学省によると65%の大学が、全面対面やほとんど対面に戻っていましたが、大教室の使用を控えオンライン授業を続ける大学もあります。1週間のうちキャンパスに通う日数について、39%が0~2日と答えています。

(2022年10月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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