“女性の活用”という言葉の持つ意味

安倍政権は女性の活躍支援を日本の成長戦略の中核と捉えている。これを受け、企業が助成の管理職登用の推進のための数値目標を掲げるようになってきている。やたらと女性登用をアピールする企業、看板だけ女性活用を掲げる名ばかりの企業が多くなることを懸念する。

職場における男女不平等は今もなお厳然たる事実である。隠れた差別意識は、家庭内の親の教育にもある。家庭において女の子は、言動や行動に制限をかけられることもある。こうした差別はメディアの子ども番組でもみられる。男の子は自由に遊ぶ姿が好まれ、女の子は可愛らしさが全面に出る子どもが望まれる。幼少期の意識教育なくしては女性の活躍はあり得ない。大人になっても、女性が一人で健気に生きる姿が社会から大切にされることが多い。これは正しく男性目線である。

真の女性の登用は、正しく社会・企業・男性の意識の改革なくして始まらない。

(2014年7月21日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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