女性宰相の待望論

主要7カ国(G7)のうち、3カ国で女性の宰相が誕生しています。日本で首相候補を増やすには、予備軍となる女性国会議員が増える必要があります。国会議員に占める女性比率は、世界で下位グループに位置しています。直接・間接の選挙で選ばれる大統領や首相をみると、G7のうち英国、ドイツ、カナダが女性トップを出しています。
列国議会同盟は、数年に1度、世界各国の政府トップに占める女性の割合を公表してきています。2021年1月時点の女性トップは13人です。193カ国・地域で6.7%を占めています。国会議員の女性比率がG7で最も高いのは、フランスの39.5%で、193カ国・地域で27位です。英国は33.9%で39位、ドイツは31.5%、カナダが29.6%です。米国は27.2%で67位、日本は9.9%で166位です。
日本政府は、2020年代の早期に社会で指導的地位における女性が占める割合を30%にする目標を掲げています。国会の実情を見ると衆院が9.9%、参院が23%で、目標との間に開きがあります。47都道府県知事で、女性は小池氏と山形県の吉村美栄子知事の2人に過ぎません。女性の政治家を増やす環境整備は待ったなしです。政治分野の女性参画拡大を目指す改正推進法が成立しました。

(2021年7月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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