妊婦の新型コロナウイルス感染症

国立成育医療研究センターらの報告によると、新型コロナウイルス感染症で入院した患者を分析した結果、妊婦の方が中等症や重症になる割合が高かったとしています。中等症以上の妊婦は、糖尿病など何らかの持病があるか、妊娠中期以降(14週から)の人が多いとされています。
2020年1月~2021年4月に入院した15~44歳の女性患者約4千人を分析しています。その結果、中等症から重症となった妊婦は18人で9.6%、非妊婦は46人で4.9%と、妊婦の割合の方が高率でした。集中治療室に入ったのは、妊婦が6人で2.4%、非妊婦は45人で1.2%でした。死亡は妊婦1人で0.4%、非妊婦3人で0.1%でした。すべての妊婦患者254人のうち軽症は224人、中等症から重症は30人でした。
妊婦の方が症状が重くなりやすく、家族からの感染が多いので、妊婦自身も家族も感染には気をつけることが大切です。今回の研究は、デルタ株やオミクロン株が流行する前のものであり、今後変異株による影響を調べるための基礎データになります。

(2022年1月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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